先日、長男と一緒に近所のプログラミング教室へ行ってきました。最近の小学生はパソコンのプログラミングも学ぶのだそうで、そういえば町をクルマで走っていてもたまにプログラミング教室を見かけたりするようになりました。
無料の体験教室だったのですが、講師役のお兄さんが丁寧にプログラミングを教えてくれました。Scratchというアプリを使って体験学習しましたが、やってみると大人のわたしでも(大人だから?)難しかったです。
画面上のキャラクターに対してプログラミングで指示を出し、自分が思うように動かそうとするのですが、画面の中をぐるぐる回るように指示したつもりでも、ずっと画面の隅っこの方で独りで袋小路に入ってしまっていたり、一回だけ音が出るように設定したつもりが、音が鳴り続けてうるさかったり、なかなか頭をひねるようなものでした。
息子は、プログラミングが気に入ったようで、次回もまた参加したいといっていましたが、わたしにとっては、体験学習で「お腹いっぱい」でした。(講師のお兄さんごめんなさい)
プログラミング教室では、指示(原因)があって動作(結果)があるということを改めて学びました。原因である指示を出すことで、何らかの結果が出てくる、ということですね。
後日、ある製造業のお客様で社長さんと話していた時のこと。その社長さんは、従業員さんの生産性を上げる取り組みをしていて、実績をどのようにグラフにまとめていくか、というご相談をしていました。
そこで、社長が一言。「ところで、松橋さん。うちがこれに取り組むと、試算表の数字って、どこがどう変わるんだろうね。」「そうですね…。おそらく1か月に処理できる仕事量が増えるから売上高や粗利益は増えるけど、(残業は増えないので)固定費である人件費は現状のまま、利益が増える。という改善になるんだと思いますよ。」答えながら、プログラミングと似ていることに気づきました。
会社で行う何らかの取り組みは、先程のプログラミングでいうと指示つまり「原因」にあたります。取り組んだ「結果」は、業績である財務の数字にあらわれることになります。もちろん、取り組む項目によって数字への影響度合の大小はありますが、「原因」があってそれが「結果」として何らかの数字に反映されることになります。
試算表を作る理由として「前月(過去)の実績の検証」が挙げられます。「前月の実績で資金は回っていくのか」「前年や予算に比べて、実績は良かったのか悪かったのか」を確認するわけです。それも大切ですが、一歩進めて「こんな取り組みをしたら、会社の数字はどんなふうに良くなるんだろう」という「仮説→検証」のためのツールとして使うと、毎月試算表を作る意義も増してくるように思います。会社で取り組んでいる改善事項があれば、それが「会社の数字のどの部分に効いてくるのか」考えてみるのもいいかもしれません。
松橋丈雄(税理士・長野市)
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