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2019.05.13 | 経営

会社の方針を社員と共有するには?

税理士の松橋です。

実は私たちの事務所は4月が決算でして、5月から新しい事業年度がスタートします。税理士と職員、パートも合わせて8名の小さな組織ですが、一応(?)経営者でもある私や平井が事務所の経営方針について、どのように考えているかをみんなで共有する必要があると思い、経営計画を作成して発表しています。

昨年はパワーポイントで「経営計画書」を作り発表したのですが、スライド数が多いため結局、職員のみんなに「伝えたいことが伝わっていない」状態だったように感じていました。

 

そこで、今年は「バランスト・スコアカード」を使って、うちの事務所の方針をまとめることにしました。ちなみに「バランスト・スコアカード(BSC)」とは、経営の要素である「人材」「業務」「顧客」「財務」の4つの視点で会社の方針をまとめたものです。今回はA3用紙1枚にまとめました。あくまで私見ですが、実際に使ってみて感じた長所・短所はつぎのとおりです。

 

BSCの長所

①「パッと見」で理解できる

経営方針が1枚の図にまとめられているので、見るだけで大まかな概要をつかむことができます。

 

②再共有がしやすい

経営方針を浸透するためには、一度の説明では理解されないと思います。かといって、何ページもある分厚い経営計画書だと、社内で再度見直すのも大変です(というか、ほっとくと見ないまま簡単に1年が過ぎます(笑))。その点、BSCは1枚の図をもう一度見るだけでよいので、方針の確認がしやすいと思います。

 

③少人数の組織に向いている

組織が大きくなると、部署ごとの経営方針が必要になってくるため、「1枚にまとめる」ことも難しくなります。その点10人前後の会社で社長の考えをみんなで共有するためには、使いやすいツールだと思います。

 

BSCの短所

①複数人で作成するとまとまりにくい

BSCでは「人材」「業務」「顧客」「財務」の4つの視点をそれぞれ関連付けて作成します。リーダー1人の考えを共有するには便利ですが、複数の人間で作成しようとすると、4つの視点が上手くつながらず、まとまらないことがあります。

 

②細かい方針までは、書き込めない

「1枚にまとめられる」ということは、裏を返すと詳細なところまでは書き込めないということになります。BSC自体は、あくまで計画の全体像を共有するためのツールとして利用し、具体的な目標数値(業績評価指標KPI)など、計画の詳細については補足資料が必要になると思われます。

 

BSCで作ったシートは、今後いろいろな場面で再度共有し、事務所の方針を全体に浸透していきたいと思っています。

「経営計画を作るのが大変!」とか、「経営計画作りたいけど、どこから手をつけたらいいかわからない」というような悩みをお持ちの経営者の方、導入としてBSCはいかがでしょうか?

松橋丈雄(税理士・長野市)

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